月影ラジオ企画プレゼント★第四弾
可愛い妹&弟達よ、元気にしてるか?
気付けばあっという間にバレンタイン当日もバレンタイン企画も終わっちまってなぁ、
色づいた華やかなイベントが終わるってのは、中々淋しいもんだ。
あ、ちなみに月影界の誇るイケメン達のバレンタイン限定ボイス公開期間もそろそろ終わっちまうからな、
この機会に忘れずに聞いてくれたまえ!!
そんな訳で……お待たせ! 【月影の鎖ラジオ企画】のプレゼント第四弾の到着だぞ~☆彡
さあ、今回は満を持して神楽坂の旦那のターンだ!
【 シチュエーション : 動物に懐かれる神楽坂さん】

俺、正面向いた鳩ってちゃんと見たの初めてかも知れない。着物をかじる豚ってのも初めて見たかも知れない。
懐かれているというより寄って集られてるって感じだが、旦那は一体どんな気分だったんだろう……
って思ったけど、旦那の顔だけじゃ全然分からなかった。
ホント、旦那は表情読めない人だよなぁ……
まぁ、それくらいじゃないと紅霞青年団の頭は務まらないってことなんだろうけど。
あ、リクエストをくれた七彩、どうもありがとうな~っ!!
今回もツイッターではLINE用アイコンを配布してるから、良かったら使ってやって欲しい!
そんな訳で、続きにはこちらも恒例となったショートストーリーを公開~★ミ
リクエストをくれた夜明けのネコも、サンキューな♪
という訳でショートストーリーのリクエストはこちら↓
【 シチュエーション : 想いが通じあった後。自分ばかりが好きなんじゃないかとふと不安にかられる主人公を、ドキドキさせる神楽坂さん】
今回も夜明けのネコを始めとした、全宇宙の妹&弟達に楽しんでもらえることを願ってま~っす!
気付けばあっという間にバレンタイン当日もバレンタイン企画も終わっちまってなぁ、
色づいた華やかなイベントが終わるってのは、中々淋しいもんだ。
あ、ちなみに月影界の誇るイケメン達のバレンタイン限定ボイス公開期間もそろそろ終わっちまうからな、
この機会に忘れずに聞いてくれたまえ!!
そんな訳で……お待たせ! 【月影の鎖ラジオ企画】のプレゼント第四弾の到着だぞ~☆彡
さあ、今回は満を持して神楽坂の旦那のターンだ!
【 シチュエーション : 動物に懐かれる神楽坂さん】

俺、正面向いた鳩ってちゃんと見たの初めてかも知れない。着物をかじる豚ってのも初めて見たかも知れない。
懐かれているというより寄って集られてるって感じだが、旦那は一体どんな気分だったんだろう……
って思ったけど、旦那の顔だけじゃ全然分からなかった。
ホント、旦那は表情読めない人だよなぁ……
まぁ、それくらいじゃないと紅霞青年団の頭は務まらないってことなんだろうけど。
あ、リクエストをくれた七彩、どうもありがとうな~っ!!
今回もツイッターではLINE用アイコンを配布してるから、良かったら使ってやって欲しい!
そんな訳で、続きにはこちらも恒例となったショートストーリーを公開~★ミ
リクエストをくれた夜明けのネコも、サンキューな♪
という訳でショートストーリーのリクエストはこちら↓
【 シチュエーション : 想いが通じあった後。自分ばかりが好きなんじゃないかとふと不安にかられる主人公を、ドキドキさせる神楽坂さん】
今回も夜明けのネコを始めとした、全宇宙の妹&弟達に楽しんでもらえることを願ってま~っす!
ずっと、私とは住む世界の違う人だと思っていた。
頭が良く、色々な人に頼りにされていて、実際にその統率力もある。
彼が言葉を発すればそれは多くの人の心に残り、多くの物を動かす原動力となる。
大声で何かを発しても誰の耳にも届かない私とは、一時だって交わることのない人だと思っていた。
貴方と共に歩みたい
(……あ)
揺らぐ意識の中で、私は静かに目を開けた。
視界のぼやけたままに体を起こし周囲を見回せば、そこにあるのは深い鴨羽色(かものはいろ)に美しい白銀の混ざる姿。
つられるように目元を擦れば徐々に明確になる輪郭は、私の思い描いたまさにその人――……
(神楽坂さん……)
彼は目の前の卓上に置かれた紙面に、静かに筆を走らせていた。
凜としたその横顔は、思わず見入ってしまう程に美しい。
……ふと、そんな彼が頭を上げた。
「起きたか」
「はい、今し方」
「そうか、良く眠れたようで何よりだ」
(“良く、眠れた”……?)
「……っ!」
彼の言葉に思わず障子の外に目を向ける。
すると射し込む日の光は私の目に目映い程で、陽が高く昇っているのだろうと容易に想像出来た。
「……っ、申し訳ありません、神楽坂さん!」
「何、構わぬよ。君は昨夜遅くまで起きて俺の仕事を手伝ってくれていただろう」
「でも……っ、あ……」
思わず何かにせかされるように口にしてしまった言葉だったが、彼が再び書面に向かって集中しているのを見て噤んだ。
身を削ってまで仕事をしている彼の邪魔など、してはいけない。
「…………」
「君は若いな」
「え……」
「考えていることが直ぐに顔に出る」
頭の中に浮かんだ後ろ向きな考えを、振り切るように先ほどまでくるまっていた布団を片付けていた。
神楽坂さんは紙面に筆を滑らせることに集中していたし、私だって分かりやすく布団を落としたりなどしていない。
それなのにどうして彼には気付かれてしまうのだろう。
「申し訳ありません。神楽坂さんのお手を煩わせてしまいました」
「気にすることはない。特に筆が鈍ることも気が逸れることもなかったからな」
「……そうでしたか、良かった」
顔には笑みを浮かべながら、私の心は晴れなかった。
邪魔にならなかったことを喜ばなければいけないはずなのに、どうしてこんな気持ちになるのだろう。
私は自らの胸に問いかけながら、既にその答えを見出していた。
……彼の心が少しも、揺れていなかったからだ。
「……お疲れでしょう。何か飲み物でも持って参ります」
私は軽く身支度を済ませると、自らの気持ちに蓋をするようにして立ち上がる。
みっともない気持ちが透けて見える顔よりは、顔を洗って少しすっきりしたかった。
けれど……、
「構わない。それより書を認めたのでね、封筒を取ってくれないか」
立ち上がった足は彼の一声に、向かう先を変える。
そして小さな戸棚から封筒を取り出すと、彼の下に届けた。
「お持ち致しました神楽坂さん、こちらの小さい方で構いませんか?」
大小二つの封筒から、神楽坂さんの手元の便せんを見て判断した。
だが両手を使って差し出すも、彼はそれを受け取らなかった。
もしかすると違う方だったのだろうか。
そう判断した私は便せんを右手に持ち替え踵を返そうとしたのだが、
「俺は」
「……神楽坂さん?」
「俺は、君の気持ちに応えることが出来ずにいることを、申し訳ないと思っているよ」
「え……」
突然の言葉に驚き振り返ると、そこには真剣な色を湛えた二つの瞳がこちらを見つめていた。
「不安になるだろう。俺は君に幾多の愛を囁く訳でもなければ、己の気持ちが顔に出るような分かりやすい人間でもないからな」
“その上、今は君に時間を割くことすらしていない”。
……紅霞市は、未だ混迷という大きな渦の中にある。
彼はそんなこの街を立て直す為、日々己の身さえ削りながら必死に生きている。
そんな彼に、私はなんて浅はかな望みを抱いたのだろう。
顔を覆おうとした瞬間、彼はそんな私の手首をぎゅっと握りしめた。
「感謝しているよ」
「え……?」
「俺のような男でも好意を寄せ、その心を乱してくれる女性がいる。それを、俺は初めて嬉しく感じているよ」
掴まれていた手首の力は徐々に抜け、暫くすれば手の平を握りしめ、力を込めてくれた。
彼は私を想ってくれている。
私は込み上げてくる感情に、胸がいっぱいになった。
嬉しい。本当に嬉しい。
……けれど同じくらい同時に流れ込んでくるのは、胸を引き裂くような切なさ。
この力も、時の流れと共に少しずつ弱っていくのだろう。
身を削るが故。それでも決して、彼はそれを止めようとはしないから。
「お待ちしております」
「……?」
「私は貴方のお時間を頂けるまで、何時までもずっとお待ち申し上げております」
たとえ残された時間がどれだけ少なかったとしても、私はその密度を濃いものにしたい。
彼がいつかその最期を迎える時、幸せだったと感じられるように。
「さあ、書簡を届けましょう。封筒はどちらの物になさいますか?」
それでもやっぱり、少しでも長い刻を貴方と刻んでいきたいから、
――長生きしていきましょうね、私の愛する人。
頭が良く、色々な人に頼りにされていて、実際にその統率力もある。
彼が言葉を発すればそれは多くの人の心に残り、多くの物を動かす原動力となる。
大声で何かを発しても誰の耳にも届かない私とは、一時だって交わることのない人だと思っていた。
貴方と共に歩みたい
(……あ)
揺らぐ意識の中で、私は静かに目を開けた。
視界のぼやけたままに体を起こし周囲を見回せば、そこにあるのは深い鴨羽色(かものはいろ)に美しい白銀の混ざる姿。
つられるように目元を擦れば徐々に明確になる輪郭は、私の思い描いたまさにその人――……
(神楽坂さん……)
彼は目の前の卓上に置かれた紙面に、静かに筆を走らせていた。
凜としたその横顔は、思わず見入ってしまう程に美しい。
……ふと、そんな彼が頭を上げた。
「起きたか」
「はい、今し方」
「そうか、良く眠れたようで何よりだ」
(“良く、眠れた”……?)
「……っ!」
彼の言葉に思わず障子の外に目を向ける。
すると射し込む日の光は私の目に目映い程で、陽が高く昇っているのだろうと容易に想像出来た。
「……っ、申し訳ありません、神楽坂さん!」
「何、構わぬよ。君は昨夜遅くまで起きて俺の仕事を手伝ってくれていただろう」
「でも……っ、あ……」
思わず何かにせかされるように口にしてしまった言葉だったが、彼が再び書面に向かって集中しているのを見て噤んだ。
身を削ってまで仕事をしている彼の邪魔など、してはいけない。
「…………」
「君は若いな」
「え……」
「考えていることが直ぐに顔に出る」
頭の中に浮かんだ後ろ向きな考えを、振り切るように先ほどまでくるまっていた布団を片付けていた。
神楽坂さんは紙面に筆を滑らせることに集中していたし、私だって分かりやすく布団を落としたりなどしていない。
それなのにどうして彼には気付かれてしまうのだろう。
「申し訳ありません。神楽坂さんのお手を煩わせてしまいました」
「気にすることはない。特に筆が鈍ることも気が逸れることもなかったからな」
「……そうでしたか、良かった」
顔には笑みを浮かべながら、私の心は晴れなかった。
邪魔にならなかったことを喜ばなければいけないはずなのに、どうしてこんな気持ちになるのだろう。
私は自らの胸に問いかけながら、既にその答えを見出していた。
……彼の心が少しも、揺れていなかったからだ。
「……お疲れでしょう。何か飲み物でも持って参ります」
私は軽く身支度を済ませると、自らの気持ちに蓋をするようにして立ち上がる。
みっともない気持ちが透けて見える顔よりは、顔を洗って少しすっきりしたかった。
けれど……、
「構わない。それより書を認めたのでね、封筒を取ってくれないか」
立ち上がった足は彼の一声に、向かう先を変える。
そして小さな戸棚から封筒を取り出すと、彼の下に届けた。
「お持ち致しました神楽坂さん、こちらの小さい方で構いませんか?」
大小二つの封筒から、神楽坂さんの手元の便せんを見て判断した。
だが両手を使って差し出すも、彼はそれを受け取らなかった。
もしかすると違う方だったのだろうか。
そう判断した私は便せんを右手に持ち替え踵を返そうとしたのだが、
「俺は」
「……神楽坂さん?」
「俺は、君の気持ちに応えることが出来ずにいることを、申し訳ないと思っているよ」
「え……」
突然の言葉に驚き振り返ると、そこには真剣な色を湛えた二つの瞳がこちらを見つめていた。
「不安になるだろう。俺は君に幾多の愛を囁く訳でもなければ、己の気持ちが顔に出るような分かりやすい人間でもないからな」
“その上、今は君に時間を割くことすらしていない”。
……紅霞市は、未だ混迷という大きな渦の中にある。
彼はそんなこの街を立て直す為、日々己の身さえ削りながら必死に生きている。
そんな彼に、私はなんて浅はかな望みを抱いたのだろう。
顔を覆おうとした瞬間、彼はそんな私の手首をぎゅっと握りしめた。
「感謝しているよ」
「え……?」
「俺のような男でも好意を寄せ、その心を乱してくれる女性がいる。それを、俺は初めて嬉しく感じているよ」
掴まれていた手首の力は徐々に抜け、暫くすれば手の平を握りしめ、力を込めてくれた。
彼は私を想ってくれている。
私は込み上げてくる感情に、胸がいっぱいになった。
嬉しい。本当に嬉しい。
……けれど同じくらい同時に流れ込んでくるのは、胸を引き裂くような切なさ。
この力も、時の流れと共に少しずつ弱っていくのだろう。
身を削るが故。それでも決して、彼はそれを止めようとはしないから。
「お待ちしております」
「……?」
「私は貴方のお時間を頂けるまで、何時までもずっとお待ち申し上げております」
たとえ残された時間がどれだけ少なかったとしても、私はその密度を濃いものにしたい。
彼がいつかその最期を迎える時、幸せだったと感じられるように。
「さあ、書簡を届けましょう。封筒はどちらの物になさいますか?」
それでもやっぱり、少しでも長い刻を貴方と刻んでいきたいから、
――長生きしていきましょうね、私の愛する人。
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